4度目の朝

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「その時は『うんうん』って頷いてた。きっと、マリッジブルーのことを勉強してたんでしょうね。私の言うことを否定せずに全部聞いてくれた」 「それで、お父さんは変わってくれた?」 その質問に、母親は笑いながら左右に首を振った。 「変わるわけないでしょう? お父さんはね、お母さんを落ち着かせるための方便を言ったまでなの。それでもお母さんは落ち着くことができた。この人なら大丈夫だろうって、思えた。だから、結婚式までを乗り切ることができたのよ」 「それでいいの? なにも変わらないまま結婚して、大丈夫だったの?」 気がつけば由佳は前のめりになって話を聞いていた。 母親のマリッジブルーは、まさしく今の自分みたいだったから。 「もちろん大丈夫よ。だって、嫌なところも全部知った上で付き合ってたんだもの。結婚前で不安になっても、結婚してから何の問題もないわよ」
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