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聡の声に心臓がドクンッと跳ねる。
聡のことを意識したことは今までなかったはずなのに、告白を受けてから妙に気になりだしてしまった。
それでも、今日の5月15日はまだ告白されていない。
シャンとしなきゃ!
そう思って背筋を伸ばし、診察室Aのドアを開いた。
聡は患者さんのカルテを確認していて、舞が入っていくと顔を上げた。
大きくてクリクリした目が舞を見た瞬間に細められる。
「長谷川さん」
「看護師長からこれを」
舞はすぐに要件を済ませようと、書類を聡へ手渡した。
「あぁ、わざわざありがとう。俺から取りに行ったのに」
「先生の手をわずらわせるわけにはいきませんから」
わざとらしいくらい事務的な声でそう告げて、すぐに診察室を出ようとする。
すると後ろから「ありがとう!」と声をかけられて、舞の足が止まってしまった。
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