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入学当時から何かと関わる機会が多かったから、なんとなく気を許してくれているように思えるのだけど。それはひとえに、志麻くんが優しいから勘違いをしてしまうのだ。
「学園祭って思ってるよりあっという間だから、無計画だと全然回りきれなかったりするんだよね」
「ああ、それは確かにそうだな」
「去年とかは私も、たこ焼き食べ損ねたりしてたし」
「知ってる」
「え、なんで知ってるの!?」
「完売の張り紙見て泣きそうになってんの見た」
去年の学園祭はお世話になった先輩とおしゃべりしたり、眞白や仲のいい女子グループとワイワイしていて、気づいたら後夜祭になっていた。
だから、志麻くんと話す機会もあまり無かったんだけど。まさか見られていたなんて。
「恥ずかし……声掛けてくれたら良かったのに!」
「千綿の分までたこ焼き食っといたって?」
「えっ!? 志麻くんは食べられたの!?」
「チーズ入りのやつ美味かった」
「なにそれズルい!」
志麻くんにそんな姿を見られていたなんて、ものすごく恥ずかしい。だけど、私を見つけてくれていたことが嬉しいとも思う。
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