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挟み込まれたレタスは時間が経ってしんなりとしているけれど、私はそれが好きだった。
唐突な質問を投げかけられたのは、そうしていくらでも胃袋に収まってしまいそうなサンドイッチをしみじみと味わっていた時だった。
「告白って、いきなり何を……」
「いきなりじゃないでしょ! もうすぐ高校最後の学園祭なんだよ?」
華やかな桃色の桜でんぶ、鮮やかな黄色の炒り卵、しっかり味の染みていそうな鳥そぼろ。彩として添えられた緑色のさやえんどう。
それらの乗った三色弁当――正確には四色弁当というのだろうか――に半分ほど手を付けた花江眞白は、不服そうな顔をして箸を置く。
もの言いたげな親友に倣って、私も半分ほどをかじったサンドイッチを持つ腕を机の上に下ろした。
「ジンクスとか、私はそういうの信じてないし」
「うそ、千綿は人一倍そういうの信じるタイプでしょ」
「うう……」
あっさりと嘘を見抜かれてしまい、私は口を噤むしかなくなる。
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