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「一平…いつもより爽やかだな…」
「ん?急になに?あ、そうか、さっきXYZを飲んだからかな?」
いつも以上に爽やかで甘ったるいキスを君から受けとった俺は、恥ずかしながらも素直な気持ちを紡いでいた。
「ねぇ、優太さん?実は、ずーっと我慢してたんじゃない?」
「…っ!な、なっ!なんのこと…」
「ふふっ!そんなふうに『素直じゃなく』恥ずかしがる優太さんも可愛いです!…ごめんなさい、僕はずっと我慢してました」
「…え、ええっ!?」
君に優しく包まれていたはずなのに、君はいつの間にか俺の身体へと馬乗りになり、俺の顔を見つめてきていた。
「もう…我慢できねぇんだよ…」
「い、一平…?」
「ずっとずっと…我慢してた…優太のフェロモンが愛おしくて堪らなくて、一線を超えちゃいけねぇんだって、ずっとずっと堪えてた…」
「い、一平…」
薄手の掛布団に包まれながら、俺へと馬乗りになる君。そして、君から吐き出される『素直な気持ち』
今までは『いけない恋』に囚われ、素直な気持ちのどこかで『いけない事』をしているという罪悪感が無かったのかというと嘘になり、互いに気持ちを抑えては、我慢をしていたことも確か。
でも、今はもう違う…
互いに我慢なんかせず、互いを互いに求め合っても罪悪感は、何一つない。
「俺も…俺も我慢してたよ…」
「優太、もういいよな?」
「うん…もちろん…一平、俺を抱いて…?」
恥ずかしくたっていい。
ドキドキしたっていい。
俺は大好きな君に抱かれたい、それだけだ。
恥ずかしながら紡いだ俺の誘い言葉にαの本性を刺激された一平は、優しくも今までにないほどの激しさで俺を抱いてくれた。
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