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「あるよ、それくらいなら」
「じゃ、いいや」
「全く大したたまだぜ」
そんな会話をしながら2人は事務所に入って行った。入ると同時に電気をつける。
「わー、なかはきれいなんだね。ぼろいかとおもったのに」
「おい、人の家をなんだと思ってんだ。てか、俺はやることがある。お前はゲームでもしてろ」
「わかった。げーむしてるね」
恭也は龍一がゲームしているのを確認すると徐にスマホを取り出し何処かに電話を掛けた。
「ああ、俺だが……」
「龍一君の件でしょ」
「何故、お前がその話を知っている」
「その話は有名ですよ。今、新藤会は分裂してるってね。跡目を龍一君に据える真一さんの派閥と跡目を自分にしたい権藤さんの派閥とで」
「相手は権藤か」
「ええ、旦那と因縁のある権藤さんです」
「厄介な相手だな」
「ええ、厄介です。彼なら必ず掟を破って仕掛けてきますのでお気をつけて」
「ああ、解った。ありがとよ」
恭也はそう言うと電話を切り龍一の下に向かい話し掛ける。
「ゲームは仕舞いだ。出掛けるぞ」
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