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第6話 破局まであと1か月半
「これ、庭っていうか、森林公園?」
「そこまで広くないだろ。こっち。」
大河に庭に連れ出され、少し歩いて、木が生い茂ったところに行った。
「上見てて。あーもうちょっと右から。」
言われるまま、少し右に寄って上を見た。
「何?」
「静かに。」
しばらく黙って上を見ていると、小さな音がして、数匹のリスが枝を走って行った。
「ねぇ、今リスが…」
そう言って大河の方を向いた時、いきなりキスをされた。
それから、優しく、抱きしめられた。
「…こんなとこでキスしても誰も見てないじゃん?」
「大丈夫だよ。うちの庭、監視映像だらけだから。ここはバッチリ映ってるとこだし、誰かがお袋に絶対言うから。」
しばらく大河に抱きしめられていた。
腕をまわした方がそれっぽい?
…大河は、今、何を思ってる?
璃世の制服を着たわたしを抱きしめて…
破局まであと1か月半。
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