2024/07/12

1/1
前へ
/40ページ
次へ

2024/07/12

 雲の動きを眺めていると面白いものだけれど、蜘蛛の動きも面白い。  部屋に蜘蛛が出た。まあ、いつものことだ。 ついつい、観察してしまう。  探るように歩く蜘蛛。  気がついたら壁から鉛筆立ての鉛筆に飛び乗っていた。  さて、ここからが観察していて面白い部分である。  自分で登ったくせに、どうしていいのかわからないようというような挙動を取る蜘蛛。  身体を回してみたり、きょろきょろ動いてはどこにも行けないさまが、あまりにも細かいので、迷子のように見えるのだった。  朝蜘蛛は殺してはいけないというから、観察後、どこへ行かれなのやらと思えば、未知乃のところの対角の端、他の方の机に現れた。  蜘蛛さまは自由だなといつも思う。    自由すぎて人間は困っているのだがね。  羨ましくもある。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加