危ない弟

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危ない弟

私に弟ができたしかも有名な実力派イケメン俳優で、どうも性格もいいようで家事もできて、学校も一緒なのだが2年の10位以内にいつもいるのを知っている、THE陽の人間、いつも派手な女に囲まれていたこの男、こんなやつと姉弟と知られれば私の平和が乱される! 私と姉弟だとバレないようにしろと釘を刺してやれば、本当にバレないようにしてくれる、新婚旅行で父さんも居ないし、弟も関わろうとはしてこないし自由にゲームライフしていたのに! 突然部屋に入って来てゲームの邪魔をしたばかりか、ゲーム時間を制限されてしかも食事時間も管理されてお風呂も母親になった人に無理やり入れられる、けどお風呂はなんだか悪い気はしない、髪の毛のケアも気持ちいいしスキンケアも気持ちいい、ただ自分からいい匂いがするのは変な気分がするが、弟の良輝との口げんかで学年1位にならなきゃいけない、私はゲームの空き時間にテスト範囲の教科書を見て、寝ていた授業のノートを友人の祥壱に見せてもらう、祥壱はちゃんと2時ごろになると寝るので、授業もちゃんと聞いている祥壱は順位を落としたらゲームを没収されてしまうのでちゃんといつも30位以内に居る、ノートはいつも見せて貰っていたので私もいつも30位以内にはいたが今回は1位だ、それなりに勉強しなければいけない、 ゲームもやって教科書読んで、コピーさせてもらったノートも読んで準備は万端、 運命のテスト わかる、わかるぞ!これ教科書で読んだやつだぁ!と某教材の宣伝漫画のようなことを思いながら解いていく余裕さえある、すらすらと書いたらいつも通りテスト時間の半分は寝て過ごす、全教科そんなものだ、選択授業の図工は適当にやっても100点をとれるし問題なく、後日100点のテスト用紙をいっぱい貰いのだった。 そして廊下の掲示板に見に行けば学年1位、「佐藤さん!凄いね、塾とか始めたの?」と言われながらきょろきょろと周りを見れば良輝がこっちを見ている、どうだという顔をすれば納得できない顔をしている。 「ねぇ佐藤さん!」 何時もは3位の女生徒が興奮気味に聞いてくる周りの子も答えを気にしている 「最近授業中も起きてるし教科書読み込んでたからかな?」と言うと 「そういや最近寝てないねぇ」と言われる、なんだか人の目が痛くて長居できなくなって来た。「じゃぁ私もう行くね」と言って祥壱のところに戻る、「これで1時までゲームできるな」「サイコー」なんて会話してそのままゲームの話、あーこの空気この空気が安心するなぁと思うのだった。 家に帰っても良輝はまだ帰って来ていない、確かバラエティー番組の収録だったか、バラエティーにもドラマにも、芸能人の動画やライブ、ラジオなど引っ張りだこな弟、いつ勉強しているのかというのは私もあいつに問いただしたいくらいだ。 だがそんなことはどうでもいい、寝る時間が1時になるのが嬉しい、ゲームをしながらまだかなぁって楽しみに待っていると昔からの付き合いがある、とことこオンラインと言うオンラインゲームに誘ってくれた練がらしさんというマダムが楽しそうに言う 「ふふー、レターちゃんとってもそわそわしてるわね、そんなに弟君が帰ってくるの楽しみぃ?」 「だって今日から1時までゲームできるんだよ!楽しみだよ!」 私がそう言うとボロックがくひひと笑う 「でも最近弟君が迎えに来る前から眠そうですぞ、今夜は寝落ちてしまうのではないか?」 「そんなわけないじゃん」 楽しく会話しながら良輝の帰りを待つのだった。 そしてただいまーと言う声が聞こえる 「ちょっと抜ける!」 「イケボ弟帰ってきた?」 「良輝に似てる弟帰って来たのー?通話に入れよー」 ニーファの声に「絶対やだ」と言って席を立ち、テスト用紙を持ってダイニングに行く、 「良輝!お前の負けだ!」ダイニングの扉を開けて言えば「なんの漫画だよ」とか言われる、カンニングを疑われたりもしたがテスト用紙を見せて交渉、朝までゲームの約束は残念ながら取り付けられなかった。 かといって約束をやぶれば身バレの危険があるので約束も破れない、私はとりあえず部屋に戻って1時間の制限緩和を伝えて短い時間を楽しむようにゲームしていたのだが 目を開ければいつの間にかベットの上、こ、これは 「やっちゃたあああああ!!!」 ああああと頭を抱えていれば良輝が部屋の扉を開ける。 「どうした史子」 「寝落ちなんて初めてした。こんな失敗するなんて健康生活のせいだぁああ!!」 と叫べば「いいじゃん健康になるんだから」とかいう良輝、「よくない!」 と言って謝るためにPCを起動させてみれば勝手にチャットで会話している弟のログが残っている、弟を責めれば無言は失礼だからなんて言う、く、学生で仕事してると真面目かよと思いながらチャットをする レター【昨日寝落ちたごめーん】 ボロック【あんのじょうでござったな】 練がらし【弟君と話せて嬉しかったわよ♡】 ニーファ【ねぇ弟ってやっぱり良輝じゃない?声ちょー似てる】 レター【だからそんなわけないじゃん】 練がらし【でも私もあの声聞き覚えあるのよねぇ】 ボロック【そういやネットで良輝の苗字が変わったが芸名は変えないようだとか言う記事を出していたところがありましたな、どこにでもある苗字だから絞れぬが】 ニーファ【え?良輝の苗字変わったの?】 練がらし【レターちゃんも最近パパが再婚したものね】 ニーファ【え、ま、まさか本当に良輝が!?】 レター【そんなわけないじゃん!】 ニーファ【でも絶対に声良輝だよー】 そこに部屋の扉をノックする音 「史子、朝食できた」 「良輝ナイス」 タイミングのいい良輝にナイスと言って チャットを打つ レター【朝食呼ばれたからおちるねー】 ニーファ【逃げるなーーーー】 そのチャットを最後に私はPCを閉じる 良輝にもう私の部屋でしゃべるなと釘を刺し、ダイニングに向かうのだった。 登校時間になり、両親も会社に行くので同じ時間に家を出る、私はいつも通り、速足で良輝の先を行く、良輝は距離を詰めることなく、ついてくるそれがいつもの朝の風景、学校に着けば、ボロックもと言い祥壱と合流して昨日のゲームの話をしていれば祥壱が後ろを見て私にこそこそいう 「なぁ、なんか笠野良輝に睨まれてんだけど史子何かしたか?」 そういわれて良輝を見れば確かに不機嫌だったがすぐに楽しそうな顔に変わる、なんだあいつと、思いながら見て視線を祥壱に向ける 「無視しよう、きっと根暗を見下してるだけだ」 「あの品行方正の良輝がぁ?」 「イケメンは性格が悪いんだよ、」 ゲームさせてくれないし、 「それよりサードライフの攻略でさ」 私は楽しくゲームの話に花を咲かせるのだった。 それからの日々は今までとあまり変わらない健康生活ではあるのだが、夏休みは初日に宿題も終わらせたのでゲーム三昧だ、食事も母親になる真絵さんの料理も、仕事のオフの時は良輝の料理も店を出せるレベルで美味しいので食事が楽しみになった。 お風呂は真絵さんに教えてもらいながらマッサージやお風呂後のストレッチも気持ちいい健康生活も割といいかもしれない、寝る時間が増えてからか、ゲームの成績もよくなっているし、夏休み明けは授業で寝なくなったから、学校の成績もよくなってきている、小テストで毎回100点で授業中も寝なくなったから先生たちからも褒められる、最近身ぎれいにしているからか、ちょっと見られているような気がするのは気分が悪いが気にしないようにしている、 良輝はというと、来クールのドラマ撮影とかで夏休み明けから登校できていないから、しばらく速足しなくてよかったが今日は朝から登校する様だ、早足で先に行き、いつもの朝、だと思った。 なんだか騒がしい周りにつられて後ろを見れば、ナイフを構えた女の子、どうも良輝に話しかけているようだ、なんだかやばい雰囲気じゃないか?と思ってじんわり良輝の方に歩いて行く 「おい、史子、危ないって」 祥壱の手を振りほどいて走る、 「もういい!どんなに否定されたって死んだら私の物だもんね!そうだよね!良輝君!」 ナイフを前に出して良輝に向かって走る女の子の前に出てナイフを避けてそのまま腕をつかみねじりあげて背中に腕を回し、腕をさらに力を入れてねじれば痛さでナイフを落とす、ナイフはすぐに蹴とばして暴れないように押さえつけると暴れる女の子が関係ないでしょと騒ぐから思わず言ってしまった。 「弟殺されそうになって関係ない顔できるか!」 あ、これやばいよなぁと思いながら驚いて固まる女の子を押さえつけていたら警備員が来て女の子を連行してくれた。そして私達も事情聴取をすると言って応接間に連れていかれた。やってしまったと私は反省してるのに、切られそうになった当の本人はにっこにこ 何で笑ってるのか聞けば守られるのは初めてだっただの、こんなことはたまに有る事だだの、普通の生活をしていて命を狙われるのがよくあることであってたまるか!こいつは一人にしちゃいけないと思うのだった。
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