4 悪意か善意か

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ルーカスと一緒で心強いとはいえ、大役を任されて私達も緊張しているの。邸からメイドの同行も考えたのだけど、今後のことを考えると控えた方がいいと思って。勿論お父様が護衛をつけてくださるから心配はいらないわ。 気心の知れたリナと一緒だと嬉しいわ。ねえルーカスもそう思うでしょ? それにリナを残していくのが心配で…」 正気なの?私とルーカスの事を知っての発言なの?何が心配なの。私は2人がいない方が気が休まるのに。何故こんなにも無神経なことが言えるのだろうか 「と言う事だ。 それにリナもいつか隣街へ行きたいと言っていただろ。父へ報告してくる。」 「…ルー…若旦那様、あの」 ルーカスは応接室を出て行った。残されたのはサラお嬢様と私だけ。 覚えててくれたの? そう私は毎年父達から隣街の様子を聞いて、いつか行ってみたいと思っていた。 それはルーカスも同じで、いつか交渉役に選ばれたらその時は一緒に行こうと話してた。 でも…それはこんな形を望んでいた訳じゃない。 ルーカスも何を考えているの。 「ふふ。ルーカスはせっかちな所があるわね。リナもそう思うでしょ。」 「え?は、はい」
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