31人が本棚に入れています
本棚に追加
/220ページ
「お姉さま、良かったご無事で
お父様、ね?私の言った通りでしょ、
だってお星さまが教えてくれたのだもの」
「はははそうだね、ナタリー」
「フェリクス、お星さまって?」
「あぁ、ダーニャから受け継いだんだろう。前にも話したよね、ドリス国には魔女と呼ばれる者がいると
彼女たちは身体に印を持っているらしいんだ
この子にも星の形の印がある
どうやら不思議な力があるみたいだね」
「幸運の星……そういうことだったの」
ダーニャお姉さまが守ってくれたのね
改めて命を救われたことに感謝の気持ちが溢れてくる
「そうだったの、ありがとう、ありがとう本当に」
ポロポロと涙が溢れる私をナタリーちゃんの小さな手が よしよし と撫でてくれる
「とりあえず邸に戻ろう、サラも一緒に」
「えぇ」
邸に戻り精密検査を受けた結果、
メグミさんの言う通り私は卵巣の機能に大きなダメージを受けていた
おそらく妊娠の可能性は限りなくゼロに近いだろうと知らされた
衝撃的なことがありすぎたせいか、気を失ったようにそのまま何日間も眠り続けていた
最初のコメントを投稿しよう!