最終話

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「ふふ、嘘が下手ね、でも気持ちは嬉しいわ。あなた私のこと好きなの?」 「好きか嫌いかなら好きだよもちろん」 「それってものすごく私に対して失礼な発言だときづいてる?  それにあなたの言っていた持論に反するのではなくて? 非効率でしょ私が一緒だと」 「サラ、私は本当にナタリーと君と一緒に暮らすのも楽しいと思う」 「その言葉に嘘はないと思うわ。でも、あなたの中にはダーニャお姉さまがいる。 図星でしょう?だから女性の影がなくなったんでしょ」 「確かにナタリーが生まれて、父としての自覚を持とうと努力はしてるよ、でもそれは君の存在もあったからだよ」 「私ね、ダーニャお姉さまに憧れてたのずっと。あんな風に自分のことを認めてほしかった。だから初心に戻ろうと思うの。 ダーニャお姉さまの暮らしていたあのドリス国で、ゼロから頑張ろうと思う」 「なら私の邸を使うといいよ」 「いいえ、自分で家を借りるわ仕事もみつける」 「一人では無理だよ」
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