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「どうして決めつけるの? やってみないと分からないじゃない 誰も知らない所で、単なるサラとして、自分を見つめなおすわ。でもドリス国までの護衛はお願いしたいけど」
「もちろんだよ
まるで根性の別れみたいな言い方をしないで、寂しいじゃないか」
「きちんと自分で生計が立てるようになって、その時にもしもお互い同じ気持ちだったら━━今度は私からプロポーズするわ」
フェリクスは目を見張り微笑んでいた
そんなフェリクスの顔を目に焼き付けるようにしばらく見つめていた
「じゃあ、フェリクスも気をつけて
ナタリーちゃんによろしくね」
「会って行かない?」
「決意がゆらぎそうだからやめておくわ」
「待ってサラ、出来ればあまり長く待たせないでほしいな
将来ナタリーの求婚者を二人で追い返そう
楽しそうじゃないか
いまから無理難題を考えてる」
「ふふ、どんなに作戦を考えても珍しい色の物があれば、あなたはいちころじゃない
それに、余程ひどい人でない限り、想い合う二人を引き裂いてはいけないわよ
これは経験者の意見だから聞いて損はないでしょう?」
「あぁ……そうだね
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