6 隣街へ

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私とルーカスは、お互いに目を合わせないようにしている。どうしてもぎこちない雰囲気になってしまう。 サラお嬢様は、そんな私達の様子など気にも留めていないようだった。お嬢様の考えていることは分からない。きっと、貴族の方は、私達とは感覚が違うのかもしれない。 隣街へ到着した後は、サラお嬢様達は交渉の為に貴族邸へと向かうことになっている。 私は交渉の場には参加しないので、宿で待機したり、自由に過ごして良いと言われている。 皆を見送また後、ほっと胸を撫で下ろし安堵する。 このまま宿にいようかなとも考えたけれど、せっかくなので、少し街を歩いてみることにした。 この時期は、様々な商会の方達が訪れているので、街には活気が溢れてる。 父から聞いた通りだった。とても賑やかで、確か柑橘系のジュースが名物だと言っていた。 ちょうど喉が渇いたので、私はグレープフルーツジュースを購入した。程よい酸味が喉を潤す。 周囲を見回すと、同じようにドリンクを片手にお店を見てまわっている人が多い。皆、お土産を購入するのだろう。 お土産……。 そうだわ、エミリオに、何かお土産を買って帰ろう。 あの日、落ち込んでる私を励ましてくれた日を境に、エミリオと会う頻度が多くなった。
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