6 隣街へ

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私はサラお嬢様が心配なので、自分も部屋に戻ると伝えた。 アーノルドさんがいるとはいえ、やはりルーカスと一緒にいるのは気まずい。 「じゃあ、男同士で盛り上がろう!ルーカス」 アーノルドさんは、お酒が大好きなので意気揚々とルーカスの肩を抱いて行った。 それにしても、あの時のルーカスの顔……。 サラお嬢様が部屋に戻ると言った時、一瞬だけど右の口角が上がっていた。 昔から知ってる私だから分かる。あれは、ルーカスが嬉しい時の癖。 あまり表情が豊かではないから、分かりにくいけれど。 ルーカスは、サラお嬢様が来ないことが嬉しかったの? ルーカスに聞くことも出来ないから、憶測でしかないけど。でも、どうして? 喧嘩でもしたのかな。 答えが分からず悶々としながら、部屋へと戻った。 私の部屋はサラお嬢様の隣だ。お嬢様の着替えの手伝いが必要だろうと思い、介助をしようと扉をノックした。 「リナ、着替えなら良かったのに。」 私は、お嬢様が入浴を終えるのを待ち、着替えを手伝う。 お嬢様は、上機嫌で、饒舌だった。 「リナはルーカスと一緒に行かなくて良かったの?」 「2人は幼馴染なんですってね。」 「これからは、私も1人で着替えぐらいできるようにならないといけないわね」
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