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私は…
これじゃあ、私はほんとに浮気した女じゃない
こんなにも私を守ろうとしてくれたルーカスを裏切ってしまった
自暴自棄になっていて、寂しくて
エミリオと関係を持ってしまった
あぁ…
もう2度と元には戻れない
ルーカスに合わす顔がない
「サラお嬢様…
お話しして下さりありがとうございました。
こちらは違約金です。
只今限りで辞めさせていただきます。
お世話に…なりました」
内心は腸が煮えくりかえる思いだった。
後もう少しだけ、もう少しだけの我慢。
形式的に深々と頭を下げる
「どうする?ルーカスに会って行かないの?」
「ルーカスには…サラお嬢様から伝えて下さい」
サラお嬢様の顔を見ることが出来ず下を向いたままだった。今さらルーカスに会ってどうしろと言うの
どこまでも無神経な発言が許せなかった
「そう…」
「失礼します」
私は振り返ることもなく退室した。
幼い頃から、ずっとお世話になった場所
そこをこんな形で去ることになるなんて、
あの頃の私は想像もしなかった
ルーカス、もう一度会いたい
ルーカス私は…
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