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「……うん、まぁ……そうだね」
壱弥が買ってきたゴムのサイズはLとXLだ。
――よし。
色々な覚悟を決めて、響は今度こそ「ベッド行こうか」と壱弥を誘った。
寝室へ移動した後、響の想像の何倍もの時間と熱量をもって、再び全身を溶かされた。
「ん……っ、あ、あっ」
濡れた音を立てて、壱弥の指が響の中をさぐる。「傷ついたら大変」と、もうどれくらいそうされているか分からない。
「……も、や、……あ、そこ、やだ、いちや……っ」
自分の体内に、こんな風に気持ちよくなってしまう場所があるということを、響は人生で初めて知った。そして、それを知らしめた太くて長い指が、またその場所を刺激する。
身体が小刻みに痙攣した。壱弥にすがり付くと、太もも辺りに彼のものが当たる。ベッドに入った時から、自分の欲をずっと我慢してくれているそれは、ひくひくと震え、限界を訴えていた。
「……壱弥、もう、大丈夫だから」
耳元で囁くと、壱弥がぐっと唇を噛んで頷いた。
辿々しい手つきで準備を終わらせ、興奮と緊張を滲ませた壱弥に見下ろされる。
「……壱弥」
名前を呼ぶと、短く息を吐いて、壱弥がゆっくりと腰を進めた。
圧迫感に息が詰まる。少しずつ体内へ入ってくる壱弥を受け入れている間、彼が中に入ってきているという事実だけが脳を支配する。
――入ってきてる、壱弥が、身体の中に。
自慢の語彙力も消滅して、それだけしか考えられない。
「……っ、はぁ、響、……大丈夫?痛くない?」
「う、ん、だいじょうぶ……全部、入った……?」
「……入った……」
壱弥がすごいと呟き、響を抱き締める。
「……俺、入ってる……響の中に……すごい……」
響と同じようなことを噛み締める壱弥に、ふっと身体の力が抜けた。
「……響、大好き」
涙目の壱弥が触れるだけのキスをする。
「俺も……壱弥が大好き」
唇をくっつけながら言うと、壱弥が眉を下げて笑った。泣き笑いのような顔で、「生きててよかった」と呟く。
響の心臓が絞られたように鳴る。壱弥のことが愛しい愛しいと、鳴り止まない。
中に入ったまま、響が慣れるまで待っていてくれた腰に触れた。
「……もう、動いていいよ」
壱弥の目に、線香花火の火玉のような、とろりと濃い光が浮かぶ。
恐る恐ると揺らされて、だんだんと一定のリズムを刻みだす。違和感でも圧迫感でもない甘い疼きが、中を擦られるたびに広がっていく。
声はもう我慢できなくなっていた。壱弥の動きに合わせて、溶けたアイスクリームみたいに甘ったるく喘いでしまう。
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