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『君と僕は〜〜♪』
そして、テレビから流れる歌声を耳にしてハッと我に返った。
再生されたままのDVD、後ろには一色煌本人。
ソファーの上にはライブのタオルとペンライト、隣には一色煌本人。
っていつの間に移動してたの……?!
隣にいる煌はDVDを見つめたまま黙り込む。
だめだもう何も考えられない。
「へーもしかして俺らのファン?」
私が意気消沈していると頭上から声が振ってきた。
その声にパッと顔を上げると、さっきまで顔半分を覆っていたマスクは外されてテレビのままの姿の煌が。肌綺麗、まつ毛長、鼻高いし……声良!!
「聞いてる?」
「へ?」
完全に見惚れてしまっていた私にもう一度同じ質問が飛んでくる。
「俺たちのファンなの?」
「ふ、ファンでふっ」
(……噛んだっ!)
「へー」
返ってきたのは興味がなさそうな返事。
自分から聞いてきたのにっ。
まぁ、DVDが流れてたら普通は聞くか。
できれば触れないでそっとしておいて欲しかったけど。
「煌とりあえず座って。ほらゆづも」
リビングで立ち尽くしたままの私と煌はお兄ちゃんの言葉により一旦席に着く。
テーブルには私がぼーっしている間に用意されたであろう麦茶が3つ。
そうだ、まずはこの状況を説明してもらわないと。
さっきから衝撃の連続で上手く頭が回らなかったが、煌がうちにいるのはどう考えてもおかしい。
「お兄ちゃんこれどういう状況……?」
「……いいかゆづ。お兄ちゃんの話をよーく聞け」
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