推しと恋は別ものらしい

19/29
前へ
/165ページ
次へ
まさかお兄ちゃんが推しグループのマネージャーをしていただなんて。 そんな漫画のような話が自分に降りかかるとは人生何が起こるかわからない。 「Bijouに初めて会った時、丁度ゆづのテスト期間だったんだよ。そんな時にこんな話したらお前テストに集中できなかったろ?」 うっ……それは確かに。 お兄ちゃんがBijouのマネージャーになったなんてことを知れば私は間違いなく赤点だらけのテストを返されていただろう。 「だから夏休みに入ってから話す予定だったんだよ。それなのにこんな想定外のことが起こるとは……」 「……想定外のことって?」 「俺は反対したんだよ」 「……だから、何のこと?」 さっきから何か言いたげなお兄ちゃんは私の言葉に黙り込む。 もしかして、何か重大なミスでも犯したとか? それでお怒りの煌が家に……? ……けど、もし本当にそうなら代表の慎さんかリーダーの慎くんが来るか。
/165ページ

最初のコメントを投稿しよう!

161人が本棚に入れています
本棚に追加