1人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
お風呂に入ってパジャマに着替えて、寝る準備をする。一応、夜十時には寝る約束だ。
みんなにおやすみを言って、僕の部屋に行ったら、そこに猪さんがいた。
「猪さん、今日は僕と寝てくれるの?」
「ブヒ」
「やった!」
猪さんが、うちに泊まるときは大体瑠璃お兄ちゃんと寝るんだけど、たまにこんなことがある。それも女体化はじめてからなんだけど。
「猪さん大好き!」
猪さんは僕のベッドの横で腰を下ろす。流石に猪さん、大きすぎるからベッドには入らない。
僕はベッドに入って猪さんの頭を撫でながら眠りについた。
「翡翠ずるーい!」
翌日、フーフーとスイスイにその話をすると羨ましがる。
「俺らだって猪さんとお泊りしたい!」
「瑠璃お兄ちゃんが許さないから……」
瑠璃お兄ちゃんが言うには、猪って本来は大人しい動物じゃないから、お友達に貸したりしないようにだそうだ。
フーフーはブーブー言ってるが、スイスイは相変わらず猪さんの背中でスースー寝てる。僕ら三人乗せて猪さんは学校に走っていく。
「翡翠きゅーん! 風きゅーん! 水きゅーん!」
学校についたら理事長が僕らに向かって走ってくるが、猪さんが普通にぶっ飛ばした。
「今日の猪さんアタックも飛んだな……」
空に消えていく理事長を見て、フーフーがしみじみ呟いた。
「校長ってなんで俺らみたいな子供にまとわりつくんだろうな?」
「へんたいだからだよ」
いつの間にか隣に瑞希先生がいた。
「瑞希先生、おはようございます」
「相変わらず翡翠くんは、いい子だね」
「水くんも相変わらず猪さんの背中で寝てるのかぁ」
「スイスイ、寝るの大好きだから。でも、へんたいって子供好きなの?」
「そういうへんたいもいるが、理事長はにょたチョコ男子が好きなんだよ。にょんたんずの側にいたいから学校買った奴だしね」
僕らは猪さんから下りて猪さんの頭を撫でる。
「でも、理事長が理事長になってから給食、豪華になったよね? 毎回フルーツつくし」
寝ぼけ眼のスイスイだが、話はしっかり聞いていたようだ。
「それも君らの美容を守るためらしいよ。子供の、しかもにょたチョコ男子の美容を守って感謝されたいらしい」
瑞希先生に教えられて僕らはドン引きする。
最初のコメントを投稿しよう!