女体化したけど、ぽあぽわぽん(照) 翡翠くんの日常・秋

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 お風呂に入ってパジャマに着替えて、寝る準備をする。一応、夜十時には寝る約束だ。  みんなにおやすみを言って、僕の部屋に行ったら、そこに猪さんがいた。 「猪さん、今日は僕と寝てくれるの?」 「ブヒ」 「やった!」  猪さんが、うちに泊まるときは大体瑠璃お兄ちゃんと寝るんだけど、たまにこんなことがある。それも女体化はじめてからなんだけど。 「猪さん大好き!」  猪さんは僕のベッドの横で腰を下ろす。流石に猪さん、大きすぎるからベッドには入らない。  僕はベッドに入って猪さんの頭を撫でながら眠りについた。 「翡翠ずるーい!」  翌日、フーフーとスイスイにその話をすると羨ましがる。 「俺らだって猪さんとお泊りしたい!」 「瑠璃お兄ちゃんが許さないから……」  瑠璃お兄ちゃんが言うには、猪って本来は大人しい動物じゃないから、お友達に貸したりしないようにだそうだ。  フーフーはブーブー言ってるが、スイスイは相変わらず猪さんの背中でスースー寝てる。僕ら三人乗せて猪さんは学校に走っていく。 「翡翠きゅーん! 風きゅーん! 水きゅーん!」  学校についたら理事長が僕らに向かって走ってくるが、猪さんが普通にぶっ飛ばした。 「今日の猪さんアタックも飛んだな……」  空に消えていく理事長を見て、フーフーがしみじみ呟いた。 「校長ってなんで俺らみたいな子供にまとわりつくんだろうな?」 「へんたいだからだよ」  いつの間にか隣に瑞希先生がいた。 「瑞希先生、おはようございます」 「相変わらず翡翠くんは、いい子だね」 「水くんも相変わらず猪さんの背中で寝てるのかぁ」 「スイスイ、寝るの大好きだから。でも、へんたいって子供好きなの?」 「そういうへんたいもいるが、理事長はにょたチョコ男子が好きなんだよ。にょんたんずの側にいたいから学校買った奴だしね」  僕らは猪さんから下りて猪さんの頭を撫でる。 「でも、理事長が理事長になってから給食、豪華になったよね? 毎回フルーツつくし」  寝ぼけ眼のスイスイだが、話はしっかり聞いていたようだ。 「それも君らの美容を守るためらしいよ。子供の、しかもにょたチョコ男子の美容を守って感謝されたいらしい」  瑞希先生に教えられて僕らはドン引きする。
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