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「っ!」
その満面な笑みに思わず背筋が凍る。
なんだろう、この感じ…なんか…。
嫌な雰囲気を感じ取り、額から汗が垂れる。
「う、うん、そういうことだから…俺帰るね…」
いつのまにか喉がカラカラになっていた。
ところどころかすれながら、そう伝えてそそくさと退場しようとした。
(早く、早く銀治君に会いたい…!)
そんな気持ちでいっぱいで、ドアと向き合ってドアノブを掴んだ。
でも、その手に相手が上から手を重ねてきた。
そして、後ろから耳元に相手の唇が近づき、
「まーまー。そんな焦って帰んなくてもいいじゃん?
4年間一緒にいたのに、これで終わりってのも味気ないしさぁ」
低い声でそう囁かれる。
そして、そのまま手首をぐいっと引っ張られて…。
「………っ!!」
口付けをされた。
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