殿下視点

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 自身もアルと同様に魔力に絶対の自信を持っている。王家代々の黄金色の瞳持ちであり光の魔力も扱える。  まぁその過信があり、魔物の討伐に隊を結成することなく2人で始末しようと臨んだ結果が昨日の怪我だが。人間驕りと油断は禁物だな  「ところでアル、彼女には身分を伏せよう。あんな怪我をしたなどプライドが許さん」 「は?殿下」 「その殿下もやめろ」 「もう何度も呼んでしまったので遅いかと…」 「まぁ、分かっていても気づかないふりというのも必要どからな。アル、ふーむ、 紫、パープル、バイオレット…アメジスト…綺麗すぎるな、アメにしよう。私はそうだな…」 (そんな適当な)と言いつつも アルはその後の私の言葉を待つ 真面目すぎて嘘はつけない男だからな 「よし、私のことはディーと」 「ディー?ですか」 「お前がでんかと言いそうになっても、途中でごまかせるだろう」 「はぁ、でん…で、で、でぃー」 ぶつぶつとつぶやくアル やはり難しいか 「アル、ならば、デー と呼べ。勿論呼び捨てだ。それくらいならお前にもできるだろう」 「デー…お、おそらくは」 「はは、お前は本当に真面目だな。さてと到着したぞ」
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