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アステリア国のスペースポートにて、アルゴルが船に乗り込む前に、ひとり見送りに来ていたレグルスが呼び止めた。
「アルゴル様、先程の話は何ですか」
「ん? あはは、結婚の話?」
「私は、聞かされていませんが……」
睨むような目つきのレグルスをからかうようにアルゴルは笑った。
「この前、うちの衣装を着た彼女があまりに美しくてさ…惚れてしまったよ。一国の女王とは言え18歳の無垢な少女だ」
アルゴルは歩み寄ると、レグルスの耳元で囁いた。
「俺色に染め上げるのも悪くないと思ってね」
レグルスは振り払うように身を離した。
アルゴルは「じゃあね」と言って手を振り、船と共に去って行った。
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