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アルゴルを護衛達と共にスペースポートで見送り、部屋へ戻ると拗ねたような顔のシリウスがレグルスと共に待っていた。
「姉上、まさか本当にアルゴルと結婚を? 彼の事が好きなのですか?」
ソファに座ると途端に両腕を掴まれた。
「……それは、分からない。だが、悩んでいる。アルゴルと共に国を大きくしていくのも悪くないのではと、思い始めている…」
姉の珍しく弱気な姿に驚き、シリウスは掴んだ手を緩め、そっと腕から離した。
「……また、話し合いましょう。姉上」
それだけ言って、残念そうに寂しそうにシリウスは部屋を出て行った。残されたベガとレグルスは少しの間、沈黙の中にいた。
「少し横になられますか?」
俯いたままのベガにレグルスが言うと、パッと顔を上げ少し潤んだ瞳を向けた。
「レグルス……少し付き合って欲しい」
ベガはレグルスの前をトボトボと歩き、また秘密の部屋へと入った。
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