真実を明かす時

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「機体の準備、ご苦労だったな。…お前の仕事もここまでだ」 「あなたもここまでだ。今この様子は各国はもちろん、デネボラ国にも放送されている」 眉をひそめアルゴルは天井の隅を確認した。よく見れば数ヶ所、カメラと思われる機器がじっとこちらを見つめている。 すかさずそれらに向けて銃を放った。粉々に砕け散る様子にシリウスが小さな悲鳴を上げる。 「お前こそ、分かっているのか? 囲まれているんだぞ、殺人兵器にな。…邪魔をするなら、お前もアステリアの民も…ベガも、殺すぞ?」 ――ガガガ……。 窓から近い距離にいるロボットのスピーカーから音が鳴り、続いてハリのある女性の声が聞こえてきた。 『囲まれているのは、あなたですよー。アルゴルさーん』 レグルス以外の皆が一斉に外を向き驚いた。 レグルスはポケットから小さい通信機を取り出すと、機体に乗っていると思われる人物と会話を始めた。
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