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なるほどね、と腕を組み考え込む王子は思いつめた顔で執事に小声で問う。
「で、あの姫、どうするよ?」
「はい。そのことについて、わたくしに考えがございます。近々竜宮城の乙姫が寿退社をすると聞き及んでおります。後任にあの方をお薦めされたらよろしいかと」
「それはいい!早速手続きを進ませてくれ」
「はい、かしこまりました」
当面の大問題が解決しそうだという安心感が二人を包む。
「あとさ、さっそくで悪いんだけど。次回の『やまとなでしこ』の調達予定って決まってんの?」
「はい。もちろん候補はあげております。今度は桃の中に赤子を入れて川に流してみてはいかがかと」
了
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