新解釈竹取物語

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満月が周囲を明るく照らす十五夜。 平安時代。 大きなお屋敷の庭先に大勢の者たちが詰めかけている。 かぐや姫の出立を阻止するため、熱烈な支持者や役人、腕を見込まれ雇われた力自慢の大男たちが集結した。 「今宵、私は月に帰ります」 皆に宣言すると、かぐや姫は名残惜しむ様子もなく素早く御車に乗り込む。 育ての親である(おきな)(おうな)は地面にひれ伏し泣き崩れている。 屋敷の周りを警護する者たちは必死に抵抗を試みるものの、少しの影響も受けることなく進む御車は月へと向けて飛び立った。 詰めかけた者たちは茫然と立ちすくみ、虚しく見送ることしか出来なかった。
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