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御車が中庭に到着し、一人の女性が降りたつ。
女性を広間に案内し、それはそれは美しい姿を眺める王子は満足げに頷き、
「そなた、名は何と申す」
ニコニコ顔で問いかけた。
それを聞いた美女はキッと睨み返すと鋭い声を発した。
「あ゛?テメエこそ誰だよ!」
「え?」
王子は驚きのあまり呆けた表情で固まった。鳩が豆鉄砲を食ったよう、とはこの事を言うのだろう。
目を細め、ジーっと無表情で王子を睨んでいた美女は痺れを切らしてキレる。
「で?テメエの、な・ま・え!」
「は、はいっ!エドワードと申しますっ」
「あっそ。私はかぐや」
「か、かぐや姫様でございますね。よ、よろしくお願いいたします」
「んで、事情を説明しろよ」と恫喝するかぐや姫のため、執事が恐る恐る説明を行うと理解を得ることができた。
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