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「なあ、じいや。頼んだものと違うのだが?」
「申し訳ございません、坊ちゃま。わたくしもこのような事態に陥るとは想像もしておりませんでした」
豪勢な食事を堪能しているかぐや姫に背を向け、王子と執事は広間の隅で身を縮め、こそこそと小声で会話をしている。
「僕が結婚相手として頼んだのは『やまとなでしこ』だったけど?あれはどう見ても違うよね?」
「はい、申し訳ございません。わたくしが存じております『やまとなでしこ』もあのようなお方ではございません」
だよな、と頷くと王子は執事を見据えて問う。
「で、どうしてこうなった?」
「はい、ご説明申し上げます」
執事は説明を始めた。
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