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えぴ43
翌日、両親から電話を受け土産について大変喜ばれた。どうやら密かな銘菓を余分に受け取ったので近所に配り、とても感謝されたそうだ。
今まで土産なんて気にかけたことなかったが喜ばれたことは嬉しかった。これからはもっと親孝行しようと思う。事情が複雑なので自分が選んだ土産と言うことを否定出来ないまま電話を終了したがその夜訪れた英護にはしっかり礼を述べた。
「そうでしたか!いや~ヒヤヒヤしました、良かったっス!」
と彼は心底安堵し、胸を撫で下ろしていた。よほどプレッシャーに感じさせてしまっていたらしい…申し訳ない。
しかし電話の後調べてみたが案の定、かなりの名店でかなりのお値段のお菓子だったらしい。英護を問い詰めると「元々お土産代として受け取ってましたから」なんて事前に用意したであろう回答で誤魔化された。
やはり彼は金銭面になると非常にシビアだ。旅行で食費を視野に入れないほど苦労しているくせ、頑として受け取ろうとしない。
大人の自分が少しくらい面倒見ても良いだろう、と反論する隙もなく腰を抱いて熱いキスで籠絡され、約束通りめちゃくちゃに抱かれたので記憶さえ曖昧な部分がある。
気づけばベッドの上で息切れし、隣の英護が満足そうに肌という肌にキスの雨を降らせていたからお返しはまた今度にしよう、と絆されかけた時だったーー。
「そうだ、安堂さんお願いがあるんス。」
「ん…なんだ?」
土産の借りがある以上、恋人の望みとあらばなるべく応えてやりたい。いつの間にかすっ飛んでいたメガネをかけ直し、力ない眉で英護の方を向いた。彼の爽やかな笑顔、軽やかな声を聞く限り無茶なことは言われるはずない、と安心しきっていたのだが…
「これからも俺がいないところで勝手に1人でお尻気持ちよくなったりしちゃダメっスよ?」
「ん…それはつまり?」
「だから1人でア○ルの開発したりオモチャで遊ぶのは禁止!っス♪」
…いやいやいや。まてまてまて。確かに彼の尽力のおかげで新しい性感帯に目覚めた。尻穴を突かれるのはちくびで遊ぶ同等、いやそれ以上の快楽がある。オモチャで責められるのもなんだかんだ非常に良かった。自分のこれからの計画としてはちくび同様夜な夜な「ぼいす」の声で興奮しながらひとり遊びと開発に励む予定だった。
もちろん英護に会えない日限定だが土産のお菓子を調べるついで、ほんのついでに大人のオモチャもたくさん調べレビューの良いものを購入しようか検討していた。その矢先、尻オナ禁止!?あまりに殺生な仕打ちじゃないか!?
感情的にならないようメガネの真ん中をクイクイ調整しながら努めて冷静さを取り戻す。
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