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「お願いします、教頭先生っ…どうか、どうかやめてください!」
「ぐふふ、助けを呼ぼうとして声を張ってるのカナ?無駄無駄、こんな時間の旧館になんて誰も来ないよぉ。」
教頭が顎を掴んでキスをしようとしてきた。
数人は何がなんでも頭を左右に振って拒絶すると「優しく」するつもりだった教頭もイライラしたらしい。
動けないのをいいことに、断りもなく数人の下着ごとズボンを引き下ろしトランクスを丸めて口の中に突っ込んできた。
「んごぉ!」
「ぐふぐふ、悪いお口にお仕置きだよ♡おおぅ…なんてスベスベな足なんだ、まるで陶器のようだ。」
喉の奥まで自分の下着を詰め込まれるなんてこんな屈辱受ける日が来るとは思ってもいなかった。ひたすら、熱い涙がこぼれ落ちる。
「むちゅ、むちゅう、んぶふふ」
太ももに教頭の脂ぎった頬の毛穴まで感じ取れた。1人盛り上がる教頭が数人の表皮を舐め弄ぶ感覚は筆舌にし難く、マイルドに表現しても「触れた場所にウジ虫が湧く」ようだった。
とにかく早く終わってくれ。飽きてもいい、どうかこの地獄のような時間が過ぎ去って欲しい。そう祈るほかない。
なんだか段々感覚が鈍くなる。
視界がぼやけ、耳は塞がれたような。
教頭に犯される1秒が、1分にも1時間にも感じられる。
果ては現実逃避で精神が壊れないように…
ああ、こんなとき英護だったら…
今の今まで数人は自分が男好きだと思っていた。性感帯をなぞらえてくれるなら、気持ちいいことしてくれるなら誰だっていい、そう思っていた。
そうじゃなかったって、気づくのは少し遅すぎたようだった。
教頭に乱暴されることで初めて自分がどれだけ恵まれていたかを知る。
英護は自分の反応の1つ1つを楽しそうに眺め、気持ちいいことだけをしてくれる。
決してこんな風に暴力で捩じ伏せたりしない。それが当たり前のように感じていた自分は愚かだ。英護の指が、体温が、声が、感触が懐かしくさえある。
自分がホイホイ教頭の言いなりになっていなければ今頃自宅で英護と甘い甘い時間を過ごしていただろう。冷えた肌を温めるように撫で官能的な声で抱きしめ、優しい言葉で自分を乱れさせてくれていただろう。
同じ男でもこんなに違うなんて…
教頭のやり方は残酷なレ○プでしかない。
どうか、反省するから許して欲しい。
ようやくこの気持ちの名前が分かりそうなんだ。
自分は英護じゃなきゃダメなんだって、他の誰かじゃダメなんだって。
だからどうか、助けて欲しいーーー。
誰か、いや違う。誰のことかなんて知っている。
「オホッ…もう挿いりそうだナア♡」
自らズボンを脱ぎ捨てた教頭が、ヨダレまみれにした数人の秘部にヘコヘコと腰をすり寄せる。
「ん"ーーー!ん"んーーーー!」
ぐにゅ、と生ぬるい気色悪い感覚は経験したこともないほど気持ち悪い。心が壊れる直前の数人は、最後の力を振り絞って声を上げる。お願いだから、お願いだから、お願いだからーーー
「無駄無駄、誰も来ないんだからいい加減素直になりなちゃい♡」
お願いだから、助けて……英護!!!
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