えぴ7

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「ということがあったんだ…」 「それは大変でしたね。」 会って早々数人は愚痴をぶちまけた。 助手席の英護は最後まで話を聞いて、優しく声をかけてくれた。 「安堂さん、頑張ってくれてありがとうございます。でも俺、全然生えてるのOKなんで剃らなくていいんですよ。」 「ありがとう…だがやはり、毛を見られるのは恥ずかしくて…」 「あ…安堂さんはツルツル見られるよりそっちが恥ずかしいんですね…」 「ん…?」 確かに、考えたらそうじゃないか? 三十路間近の男が男とせっくすしてて、何も生えて…な… 「………っっ!」 ゴンゴンゴンゴン 「あ、安堂さん?安堂さん早まっちゃダメ!安堂さーん!」 少しでも記憶を飛ばそうと運転席の窓に額を打ち付ける数人を英護は必死に止めた。 色々揉めたが、最終的には生えたままで良し、で話はまとまった。 おそらく今日の記憶は一生黒歴史となるだろう…。
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