えぴ7

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それから数日の間、数人は英護とも会わず目に見えて落ち込んでいたが推し配信者の力はすごい。家に帰る度に泣きながらベッドに潜り込みタブレットで「ぼいす」のドスケベ音フェチ動画を無限ループしていたら自然と心が落ち着いた。 『どんなお前も、俺は愛してるから…』 ありがとうぼいす、元気が出てきたよ…。 英護と出会ってからも「ぼいす」の動画は欠かさずチェックしているし、英護とせっくすした後も「ぼいす」の声でちくびを弄る日々は変わらない。 「………。」 どんな私であっても、か…盲信しすぎかもしれないが「ぼいす」なら本当にどんな私も受け入れてくれそうな安心感がある、だからこそ心の安寧を取り戻したんだと思う。 「彼は…英護は、私の………を、どう思うだろうか…」 拒絶されるのが怖くて、考えることを避けていた。しかしあれだけ寛容な青年が、私の…つ、ツルツルを見ても動じない彼が今さらこんなことで騒いで罵る姿が想像出来ないのだ。 「そろそろ打ち明ける時か…」 決戦は明日のデート。数人は覚悟を決めた凛々しい顔でタブレットを見つめた。 …とりあえず今日も胸を弄ろう。
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