えぴ17

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えぴ17

数人は天井の微かなホコリをホウキで掃き取ると、満足そうに微笑み1人頷いた。 自宅にお客様が来ることは滅多にない、それこそ両親の訪問くらいである。 親の前であれば多少だらしなくても、いやそんなことは数人のプライドが決して許さないが若干気の緩みはあると思う。 しかし今日から通うのは英護だ。 私が教師と言うことも知っている、怠惰な姿は見せられない。今日も普通に仕事(授業)を終えてから大掃除を始めたが、元々キレイ好きな数人のマンションは一時間ほどで新築同様に磨き抜かれた。 「おっと…!」 ふと自分の姿を見返すと、袖にホコリが!ズボンに髪の毛が!こんな適当な姿で英護を出迎えになんて行けない、と慌ててシャワーに駆け込もうとして、ピタリと止まった。 「……。」 今日から始まるメス開発。また尻を舐められるのだろうか、あれは本当に恥ずかしい…だが困ったことに嫌じゃない。羞恥と快楽の天秤がグラグラ揺れる。 「…念のためだから。」 自分を納得させるために早口に呟き、数人は先にトイレに籠った。
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