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ぶびゅっ びゅるっ どぷっ どびゅるるるっ♡♡♡
「はっ♡ はへ♡ ぇ…は♡ あ♡」
痙攣する篤実の四肢を閉じ込めるように抱き潰し、半固形の子種を肉壺の内側に浴びせかける。それだけに飽き足らず、また尻ごと身体を揺さぶって、張り出した雁首や亀頭の丸みで肉襞へ精液を塗り込める。
「馴染む…か……ゆき。儂の子種は」
男の腹で子は孕まない。されど、女よりも深く、この執着を刻み込むことは出来るはずだ。
「ひゃ、ぅ、あっ♡ こだね いっぱ い♡」
「ああ」
十兵衞の射精はまだ終わらない。断続的にびゅるっと噴き出しては、篤実の腹を満たしていく。
「はら あ あつい♡ じゅーべ え♡ あひゅい♡♡」
菊座の輪がにゅきゅにゅきゅと魔羅瘤の根元を食んでくる。十兵衞が腰を揺らすと、重たい子種が詰まった陰嚢が篤実の尻をべちっと叩いた。
「は……」
ぎゅう……と身体を丸め、太い手足と大きな胸の下に篤実を隠す。
「ゆき」
「ん♡ ふ♡ うぅ♡」
彼の吐息に毛皮が擽られ、溢す涙や唾液、ぴゅっぴゅっと噴き出す潮でぐちゃぐちゃになりながら抱き締めた。
「幸せに、する」
「じゅう……べ……」
魔羅が肉壺の中で揺れ、篤実の肉襞が健気に絡んでしゃぶりつく。
時間の経過も忘れ、体力が尽きるまで二人のまぐわいは続いた。
ぐるるる、と喉鈴を低い音で鳴らしながら眠る十兵衞。篤実は熱い腕の中で心地良いその音を聞きながらうつらうつらとしていた。
未だに十兵衞に植え付けられたこってりとした子種汁で、腹は膨らむほどに満たされている。
その代わり、身体を焼くような酷い淫欲から解放され、心は穏やかであった。
庵の窓に立てかけた戸板の隙間から、森の空気を通した日の光が差し込んで十兵衞の灰銀の毛皮を照らした。夜の間は青みがかかって見えた毛並みが、今は花薄のような温かい白に見える。
「……十兵衞……」
狼のような十兵衞の口吻へ、篤実は唇をそっとよせた。その途中から目元は、肉ごとえぐれた茶色い傷痕となっており痛々しい。
「しあわせ、に……」
胸の中に、蛇に絡み付かれたような苦しさと、陽だまりの中に居るような優しい暖かさが同居する。盛りの花を踏み潰しながら立っている様な、罪の意識。
「己は…弱い――十兵衞……」
その十兵衞から向けられた獣欲を腹に抱えながら、篤実は声を殺し、一雫だけ涙を零した。
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