朔の夜には

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(なるほど・・・)  この子猫がいなくなった訳がわかった。 「良かったな。飼い主が見つかって」  そう呟きながら彼女の腕の中に抱かれる子猫ね頭を撫でた。  子猫には少し汚れた包帯が巻かれている。 「少し汚れたな。交換・・・」  その時、初めて彼女の顔を見た。彼女もまた、子猫と同じように片目を眼帯で覆っている。
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