朔の夜には

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 テーブルの上に牛乳を入れた皿を置き、子猫を箱から出してやる。  片目でこちらをチラリと見てから、牛乳を舐める。 「俺はお前の年を知らない。エサも何を食べるのか知らない。何が好きなんだ?お前は」  そう話し掛けていたが、ゆっくりとした時間と眠気とで、その場で眼を閉じてしまった。
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