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利己主義と言う訳だ。俺が決めた後に宮浜空輝は現れ、二者択一の選ばなかった方を強いて来る。賢者か?聖り切った奴は好かん。「夜霧が通用せんとも、構わんっ!とーりゃっさいっ!」俺はその一刃に自信があった。数多の修羅場を潜り抜けたその一刃は恐らく天に届き、国に至るだろう。「うぎゃー!…。」宮浜空輝は血飛沫を上げ、断末魔も上げた。俺の勝ちだ。夜霧の力を思い知ったか?俺は心の底からそう思っていた。「クォンだ…レフィル。私はクォン…宮浜空輝に化けていたんだ。お前の一太刀は確かに宮浜空輝を捉えていたが、そこから明らかに超過していた。」宮浜空輝はいつの間にやら、クォンに成り代わっていた。俺は虚しくなり、クォンに夜霧を突き刺したのだった。「うぎゃー!…。」クォンは断末魔を上げ、朽ちた。「ハズレだ。レフィル…今のは私に対する突きだったな。惜しいが人違いだ。」またもや化かされた。クォンが宮浜空輝と為り、剰え俺の手にあった筈の夜霧を持ち、虚ろな表情を浮かべていた。
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