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つまり、宮浜空輝は強いのだ。命を賭しても尚強い宮浜空輝…。俺は3度目の斬撃を思い付かなかった。夜霧はそれに呼応して、宮浜空輝の手に渡ったに違いない。「あっははっ!レフィル。宮浜空輝からこの夜霧を奪い返してみろ!俺は夜霧だっ!!」宮浜空輝が夜霧と名乗り、俺を挑発して来た。如何に強かろうとも宮浜空輝も再三殺られた訳だからな。いやはや…無謀なだけじゃないか?俺は邪推に依り、宮浜空輝を俯瞰していた。「奪い返すには、実力差が2倍は要るだろ?チェックメイトだ…宮浜空輝…あんたは確かに強いみたいだな。」そう、俺は負けを悟ったんだ。口をついて出た言葉がそうだったのだから仕方ない。何かしら、資本主義的に貢献したに違いない。「ぐふっ!」俺の間合いの外にいた宮浜空輝は超神速で、俺の間合いをぶち破り、土手っ腹を貫いた。俺は血反吐を吐き、宮浜空輝に縋り付いた。「レフィルを神速と仮定した私なりの超神速さ…怖いか?レフィル。」それはあまりにも道理に適っていた。宮浜空輝は俺よりも人斬り抜刀斎だったのだろうか?俺の士気や自尊心が沒落してゆくのが、痛いほど…分かった。
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