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「あんたなかなかなモンだねぇ…」
キミコの家の縁側で、井上のばあさんがFに言う。
「ただの若造かと思ったけど」
ばあさんは声を上げて笑った。
キミコが濡れたTシャツを着替えて戻って来た。
「もうパンツまでビショビショやし…」
「え…」
キミコのパンツ発言に反応した関口を私は肘で突いた。
「多分、これで痣は薄くなって行く筈やから、その内消えてなくなるわ…」
Fはそう言うとタバコに火をつけた。
大村はFに頭を下げた。
「しかし、何やろうな。この痣…」
大村は自分の掌の痣を見て言う。
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