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その後、私たちは道彦君の軽トラの荷台に乗せられて駅まで送ってもらった。
これも本当は違法なのだろうが、もう時効だろう。
「多分、キミコの家の話なんやろうな…。あの霧女って女の話は…」
その荷台の上でFが言う。殆ど騒音で聞こえない話だったが、そんな話をFはしている事は何となくわかった。
「まあ、酷い時代の話やな…」
その言葉にFは頷いていた。
関口は疲れたのか、揺れる二台の上で横になって眠っていた。
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