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橋
オレの名前は『みたらし』。
二歳の柴犬だ。
目の前に木の橋がある。
パパさんがカメラを構え、渡れと言う。
いーや渡らない。
絶対渡らない。
断固拒否します。
だってこれ、隙間から下の川が見えるよ?
チョロチョロとしか水の流れてない小さな川だけどさ。
ヤダよ、怖いもん。
くっちゃ、くっちゃ。
あぁ! しまった!
ササミに釣られて、つい渡ってしまった!
どうしよう、もう戻れない!
この道はもう通れない。
震えが止まらない!
見かねたパパさんが、オレを抱えて渡ってくれた。
いや、降りないよ?
オレはパパさんに必死でしがみついた。
そのまま自宅まで運んでいけ。
帰宅してから、パパさんはずっと、腰を叩いている。
腰への負担が相当あったらしい。
どんまい、パパさん。
そして今日も日が暮れる。
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