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EP3 収まらない
荻宮と初めてplayしてから三週間と少し経った。前から一週に一回ほどsub性が疼いて落ち着かない時があり、そんな時は抑制剤に頼っていた。だが、満たされるplayを経験してからそれが、三日に一回ほどの頻度になった。しかも、以前はソワソワするだけだったのに、今は、glareを貰いたいくらいムズムズする様になった。
だからなのか二週間が経った頃に、薬を飲んでも少ししか効かず、寝られない時があった。溜まったものを吐き出すには自慰だけでは足りない。glareがないと落ち着けない。凛世は悩んだ末に、陽優のクラブに行くことにした。
夜中の12時前に駅までの道のりを歩く。その間はずっと三週間前の魅力的なDomのことで頭がいっぱいだった。
駅に着いた頃はもう終電に近い時間だった。帰る時は始発かな、と思いながら電車に乗り込んだ。明日は授業があるが思い切って発散しようと思った。
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クラブに行くと、陽優が驚いた様子で迎えてくれた。
「あ!凛世君、来てくれたのか。こんばんは」
「こんばんは!前はありがとうございました」
「元気そうで何より。今日は飲みに?」
ここに来た目的を聞かれるが、少し恥ずかしくて目を逸らしてしまう。
「いや、そうではなくて、、、発散、しに来たんです、、//」
最後らへんが尻すぼみになった。
「おぅ、OKOK。深夜も近いけど、いい人いると思うから、探してきな」
微笑む陽優にペコッと頭を下げて、他のお客さんが座っている広いスペースへ行った。
すると2分も経たないうちに声をかけられた。
その男性は若くはないが、そこまで歳がいっているようには感じなかった。いわゆるイケオジというやつだ。髪は綺麗にセットされており、体型もスラっとしている。服の雰囲気も凛世は嫌いではなかった。ただ、凛世が一つ気になったのはその距離の近さだ。声をかけてきた時も腰をかがめて顔を覗き込むようだったし、今も隣に腰掛けて凛世の肩に腕を乗せている。
「どうかな?」
「、、、いいですよ」
少し考えた後、承諾した。そして、肩から下ろした男の手に、誘うように小指を絡ませる。(おそらく意識はしていない)
「っ、、、じゃあ、さっそく行こうか」
男にさりげなく腰を支えられながらplay用ルームに入った。凛世はそれに少し居心地の悪さを感じた。
「名前は?」
「リン、、です」
前回来たときのように凛世のりんをとった。
「NGある?」
「ハードなのは嫌です。できれば痛いのも。、、えっと、、性的なものは、、」
「もちろん本番も許可なく触ることもしないよ。あと、嫌がることもしない」
距離は近いが、悪い人ではなさそうで凛世は安心した。
「ありがとうございます、、」
「始めよう」
それを聞いた時、凛世は陽優が言っていた言葉と、荻宮とのplayを思い出した。safe wordが決められていない。
「ぁ、、待ってください、、safe wordは、、、?」
「嫌がることはしないと言った。必要ないだろう?」
「え、でも、そしたら「kneel、リン」
凛世の言葉を遮り、強いglareとcommandがとんできた。迫力は荻宮と比べ物にならないがその強さに従わなければならないという恐怖がついてくる。何もできずに突っ立っていると
「はぁ」
分かりやすく大きなため息をつく。
「がっかりだよ。せっかく可愛い見た目してんのに」
と、ベッドに腰掛ける。
「こんな簡単なcommandにも従えないようなsubは後々恥をかくぞ。俺がちゃんと教えてやるよ」
先程の優しい口調から一変、凛世を貶すような言葉になった。
「come」
「……」
何をされるかわからないので、動けなかった。
「はやく来いよ」
そう言って立ち上がると凛世の二の腕を強く引き、ベッドの上に乗せられた。
「strip、はやくしなかったら、、、、リン、男とヤったことないだろ」
この意味分かるだろうと言わんばかりの圧がかけられた。凛世は完全に恐怖に支配されていた。
そして、凛世は下着含め全ての衣類を脱いで、男の顔を見る。
すると男は急に笑みを浮かべた。
「良い子だ。ちなみに、さっき言ったのは全部冗談だよ」
冗談だと言われても一度植え付けられた恐怖は拭えない。
「次は、、、縛られてみよっか」
そう言って、持参していた大きめのバッグの中から縄を取り出してきた。
凛世は抵抗もせずにあっという間に手足の自由を奪われた。
男がまたバッグの中を探し、取り出したものを見て凛世は激しく拒否した。
「え、、ぃ、いやだっ、、ほんとに、まって! やだ、」
バッグから取り出したのは原色のピンク色をしたローターだった。
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まじでごめんなさい🙏一つ前の話で、おかしいことになっていました。直したので、是非、もう一度、、、!!!
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