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女の人は
どうやら僕の名前は知ってるらしいです。
でも僕はミコトではありません。
「こちらが優勝記念の仏像になりまぁす」
と言います。
見ようによっては仏像に見えなくもないですが、恐らくは河原に落ちてる少し大きめの、形の悪い石だろうというものを手渡してきました。
何気なく一旦押し返してみますが、無言でかなり強い力で押し戻されます。
僕は結局は怖いから受け取るのです。
ふと見ると何でか、さっきの子供は口から血を流して真っ白い顔で倒れていますね。
おじさんは今起きたみたいに、急に動いて立ち上がるのです。
ほして、動かない子供の脇を抱えて川べりへ進み、ドボンと川へほり投げてしまいます。
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