case 3 嶋田ナミ

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「あぁ~照貴はない気がするけど、他の男の子なら可能性はあったと思う」 「「なんで?」」 兄弟の声がぴったりで、思わずパパと顔を見合わせると、パパが私に椅子を譲って立ち上がった。 「照貴とナミはずっと兄妹感覚だもの。同じように3人で戯れていても、大貴とナミとはちょっと違う雰囲気の仲良しだね」 「わかる~それっ」 今夜のママにはおばちゃんという強い味方がいるから、いつも以上に調子いい。 「他の男の子ならさぁ、行く度に会うイケメンならナミも気になる…からの、相手も“いつもキャラグッズって…わざとじゃないけど見えてゴメン。何が好きなの?”とか言ってきたり」 誰の真似だろ…ママの中の妄想イケメンか? 「で、二人とも共通の好きなものとかあればお互いに喋るのが楽しくなって、会えるのが楽しみになって…」 「気になってしょうがないわよねぇ、フフフフッ…」 「そう、気になってしょうがないのよね。で、“コラボカフェ、一緒に行く?”“行く行く”“グッズ、いいのが来たら交換してくれる?”“もちろん、いいよ”とか盛り上が……」 「ママ、ストップ」 あたかも自分がコラボカフェに行ったかのように喋るママを止めると 「そういうきっかけで付き合う子たちもいそうよね」 とおばちゃんが頷く。 「メルカロンが出会系になるとは…」 「パパ、私と大貴はもともと知ってたんだから出会い系ではないよ」 もともと知ってただけでなくって、お互い好きな時があったんだよ。
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