case 3 嶋田ナミ

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嶋田ナミ…俺の初恋の相手…いつから好きだったかは分からない。 物心がつく頃には、年上の俺を“ダイキ”と呼び捨てにするナミがいて、テルが“ナミ”と呼び捨てにすると“アタチの方がおねーちゃんだよ?”と膨れるナミが俺に加勢を求めて…ちっちゃいのに、いつも偉そうなナミはちょっと大きく見えて可愛い。 ナミが偉そうなのは、あのチャキチャキのおばちゃんのDNAに間違いなく、ワガママとは別物だから可愛い。 高校くらいから、それぞれの友達といることが増えたし、俺が大学生になってからはピタッと会わない時期もあったが…ナミが大学生になってしばらくすると、頻繁にコンビニへ来るようになった。 高校生の時よりもさらに可愛くなったナミに、再び心を引っ張られるのはすぐで…相変わらずちっちゃい彼女が気になってしょうがない。 “メルカロン” “キャラクターグッズ” のおかげで、すぐにこの調子で話せたのはありがたい。ナミは昔から少女漫画よりも、ジャ◯プ漫画が好きなところがあるからな。でもここまでハマっているのは、メルカロンの荷物を見るまで気づかなかった。 「ナミ、この前の取引、ちゃんと終わったか?」 「…あ、たぶん」 「たぶん?」 「見てないから…もう着いてると思うから、たぶん」 「まだ終わってないってことだよな?」 おかしい突っ走りとか、無駄に大丈夫と思うこととか、ヤメてくれと思うが…体育祭や学園祭を先頭きって全力でやり切って泣くようなナミの多少の暴走は仕方がない。 「ちょっと…ヘンっぽいと感じたから、大貴の言った通り無視してある」 デキる子でしょ?と俺を見上げるナミに 「ナミちゃん、それだけドヤってからの…やっぱりトラブったって無しだよ?」 テルがいいこと言う。 「な~に言ってんの、テルくん。見てもいいよ。私の華麗なる無視を」
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