プロローグ:ドアマットモブは決意する

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 白の花嫁は魔力がある若い女であれば誰でもいいのだが、貴族たちが自分の娘を差し出すわけがない。白羽の矢に立ったのが魔力を持つ平民のリイラだ。  第二部は、リイラの花嫁行列から始まる。  国に祀り上げられ、魔の森に入ったところを攻略対象たちが助けに来る。国のために彼女を犠牲にしてたまるか! と攻略対象たちとリイラの逃避行劇、となるわけだ。  花嫁として儀式に参加すると、魔王はその人間をたったひとりの花嫁とみなし異様に執着して追いかけてくる。運命のつがい、みたいなものかもしれない。理屈じゃないのだ。  魔王だけではなく、自分たちが助かることしか考えていない貴族や国民からも追われることになる。  リイラたちは元凶をたつべく魔王を倒しにいく、そんな流れだ。  一部がラブコメテイスト(サンドラのいじめもあるけど適度なざまぁはいいエンタメである)なのに比べて、二部はがっつりシリアスになる。この落差が人気のポイントだ。  魔王との戦いだけでなく、国や学園の闇も暴く要素も面白いのだけど、とにかく人が死にまくる。  攻略対象も自分のルートでなければ大体死ぬ。国からリイラをかばって、魔王からリイラをかばって、とにかく死ぬ。バッドエンドの数も多くてリイラは何度も死んだ。そこらへんのモブも死にまくるから、モブであるアイノもたぶん巻き込まれて死んでた。
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