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 今度は、松島がグゥッと息を飲んだ。 ――はっきり言って、不意打ちもいいところだった。  コッチは散々に、再三再四に渡り堪え続けているというのに!  所詮は藤井に言ってもどうしようもないことに、松島は怒り苛立つ。 ほとんど、――いや、完全に八つ当たりだ。  衝動に任せて、手指と腰とを同じ勢いで動かす。 どれ程行儀悪く食事をしたとしても立たないだろう咀嚼音が、藤井の下半身から立ち上ってきた。  松島は、その音に食欲ではなくて性欲を大いに刺激される。 煽られるままに、追い立てられるままに体を動かし続けた。  程なくして、藤井の欲望が爆ぜた。  自分の手のひらに大して放たれなかった藤井の精液を搾り取るかの様にして、松島は手指を動かすのを止めようとない。 その間にも藤井の中はうねり蠢き、松島を刺激し続けた。 キュウキュウと、規則的(リズミカル)に締め付けては緩めてを繰り返す。  藤井が意識をした上での動きではまるっきりなかったのだが、松島にとっては決定打、――致命的になった。  松島は絶頂へと達し、避妊具(ゴム)越しだったが、藤井の中へと欲望をすっかりと放った。 射精は二度、三度と短く、間を空けずに続けて行われた。
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