想い、焦がれ、残火

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月がきれいだ 夜空に浮かぶ満月 それを見てあなたの言葉を思い出す 少し暑いベランダ 夏の夜風をあびて あなたの吐き出した煙草の煙は 中空に消えていく 月がきれいだ あなたはそう呟いて 私を抱き寄せた どれだけ心臓が高鳴ったことだろう 照れた事がばれないように 少しそっぽを向いた私を あなたは優しく後ろから抱きしめた 幸せだった もうあなたはいない 私は吸えない煙草をふかし 少しむせながら 中空に消えていく煙と月をみる 月がきれいだ 頬を一筋の雫が流れた 流星のように輝きながら
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