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矛盾ニ関スル説話
嗚呼...
今日、私は思った。
『如何してこう成ったのか...如何して今という瞬間が訪れたのだろうか...』と。
今、私の目の前には絶望の暗闇が蠢いて居る。
其の暗闇は、私に語り掛ける。
『如何して、此方へ来て呉れないのか？...我々は苦しみを分かち合う仲間なのに...如何なる訳で？』と。
私は答える。
『暗闇を分かち合うのは私の半分で善い。希望を観る者が私のもう半分に居るから...居て欲しいから...其処へは行けぬのだ』と。
そして、暗闇は私の半分と一つになり、私の中へと沈んでいった。
其れと同時に輝き出すもう半分の私...『善い心と悪しき心は一つである』と云う通り...今、繋がり乍ら、奈落へと堕ち、天上へと昇る。
同時に二つの所へと向かっている。
是を一つに合わせる、合わさった儘にする事こそ、私の思いが叶うことに一歩...一歩...近づいていく事。
なぁ、希望よ。
聞いて呉れ。
私は繋がった二つの物じゃなくて、一つに成りたい。
希望は答える。
離れていても善いのです。
でも、離れていても一つって事を忘れないで下さい...
そして、私は見た。
陰でも陽でもなくて、只、そこにあるモノを。
只、其処で静かに佇んでいる、焦げて炭になった料理を。
嗚呼、只、如何にしようか考えれば善い...善でも、悪でもない...ソレを。
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